故郷へのカウントダウン 3 機長はどこ行った? 公開日:2023年10月18日 児童小説 3 機長はどこ行った? コクピットは出航前だというのに、やけに騒がしかった。 深くて重い鼻息が、まるでエンジンの音のように室内にとどろいている。 時折、鼻をすする音や咳払いの音が混ざり合い、コクピットは乱雑な雰囲気に包ま […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 2 マリコと猫背の男 更新日:2023年11月3日 公開日:2023年10月11日 児童小説 2 マリコと猫背の男 出航間際になって、さらに二人の男性が入ってきた。 背の高い男性は奥の方へ、猫背の男は、マリコの向かいに座った。 マリコは抱いていた膝を降ろして、今度は軽く腕を組んだ。 「いやぁ、暑い、暑い」 猫背は […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 1 月夜に浮かぶクジラ 更新日:2023年10月5日 公開日:2023年10月4日 児童小説 1 月夜に浮かぶクジラ 月が明るく光る夜、東京湾には、クジラにそっくりな巨大な船が停泊していた。 その船は、海上の微かな潮風に横たわるように、静かに宙に浮かんでいた。 船の中には、青い座席がずらりと並んでいた。 出発 […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 更新日:2024年3月20日 公開日:2023年10月4日 児童小説 あらすじ 地球から遥か彼方の惑星マリナスを目指す宇宙旅客船ノーヴァ。旅行客は宇宙空間の気ままな旅を満喫していた。ノーヴァは小惑星帯を航行中に氷の塊に衝突する。宇宙船は大きな損傷を受けて、マリナスの衛星アキュラに不時着して […] 続きを読む
豆しばタムタムとふたりの兵隊 公開日:2023年9月27日 創作童話 「ママ、ママ。わたしのお人形、知らない?」 この春、小学生になったばかりのアスミは、夕ごはんのしたくをしているママにたずねました。 たずねたのは、今日はこれで三回目です。 「さっきから、お人形、お人形っていったいどんな人 […] 続きを読む
ファットオーブの伝説 15 公開日:2023年9月20日 創作童話 15 ファットオーブ最後の謎 ひとつだけ、ぎもんがある。 それはハメット先生がどうしてファットマンに変身できたか、ということだ。 ランディが言っていたことだけど、勇者というのは、強いだけではだめなのだ。 正しいだけで […] 続きを読む
ファットオーブの伝説 14 更新日:2023年10月5日 公開日:2023年9月20日 創作童話 14 ファットマンの復活 デパートは、テレビの画面で見た警察官でいっぱいだった。 ハメット先生の姿は見つからなかった。 やがて、何人かの警察官が、男の人をとりおさえていた。 盗ぞくがつかまったのかもしれない。 ぼくとラン […] 続きを読む
ファットオーブの伝説 13 公開日:2023年9月13日 創作童話 13 アイダ先生の危機 日曜日にランディは、ぼくの家に遊びにきていた。 なんだか、ふたりでいっしょに生活しているみたいだけど、ほんとうにあいつとぼくは仲がいいんだ。 ぼくはあるミュージシャンのギタープレイを、スピーカーで […] 続きを読む
ファットオーブの伝説 12 公開日:2023年9月6日 創作童話 12 デコボコなふたり 病院へ帰ると、病室にはアイダ先生がまっていた。 ぼくらのすがたを見つけると、アイダ・クレストは顔が赤くなった。 やっぱり、ハメット先生が好きなんだ。 ハメット先生はどうすればいいのか、こまっていた […] 続きを読む
ファットオーブの伝説 11 公開日:2023年8月30日 創作童話 11 ファットオーブ ぼくらと先生はマーキュロ駅で汽車にのった。 この町には、昔、勇者マーキュロが住んでいたという伝説があるらしい。 ランディがそう言うし、先生だってそのことを知ってるみたいだ。 知らなかったのは、ぼくだ […] 続きを読む