おしゃべりドラゴ

くすっと笑って、心もホッコリ。笑いと感動のストーリー

ファットオーブの伝説 11

11 ファットオーブ ぼくらと先生はマーキュロ駅で汽車にのった。 この町には、昔、勇者マーキュロが住んでいたという伝説があるらしい。 ランディがそう言うし、先生だってそのことを知ってるみたいだ。 知らなかったのは、ぼくだ […]

ファットオーブの伝説 10

10 どろぼうが街にふたたび 土曜日になると、ぼくらはふたたび病院へ行った。 今日は学校も休みだし、話をする時間はたっぷりあった。 ランディはとちゅうで買い物をしようといいだした。 「だって、入院していると、どうしてもお […]

ファットオーブの伝説 9

9 招かれざる面会者 ぼくとランディは学校ではたしかに落ちこぼれなのかもしれないけど、それでも友だちのことは好きだし、先生が病気だったら、やっぱり心配する。 けっして悪い子どもじゃないんだ。 病院へ行くと、もう午後の六時 […]

ファットオーブの伝説 8

8 ハメット先生の災難 今日もハメット先生は学校へ来なかった。 今日で三日目だ。 ぼくとランディは休み時間にとなりのクラスをのぞいてみた。 アイダ・クレストはしょんぼりしていた。 いつもなら爆撃のようなけたたましい声が聞 […]

ファットオーブの伝説 7

7 戦士マーキュロ 翌日の新聞に、その事故のことが出ていた。 トラックはあのときスピードを出しすぎていて、あのボールがあらわなければ、おばあさんの命はなかっただろうということだった。 そして興味深いことに、その記事の横に […]

ファットオーブの伝説 6

6 ふしぎなトラック事故 それで、その日の授業が終わると、ぼくたちはアイダ先生と「デビット・ハイツ」へ行った。 アイダ先生は昼休みに会った時とは打って変わって、ものすごくはでな化粧をしていた。 くちびるからはみだすくらい […]

ファットオーブの伝説 5

5 ため息にもいろいろある その日の昼休みに、ぼくとランディは体育館に呼びだされた。 待っていたのはアイダ先生だった。 ハメット先生は今日、病気で休んでいるのだそうだ。   普段からぶあいそうなアイダ先生が、今日はほほえ […]

ファットオーブの伝説 4

4 ナンパはコリゴリ ランディのおかげで、とんでもないことになってしまった。 なんとハメット先生は、駅でナンパすることになってしまったんだ。 あんなバカなやつの言うことなんて、適当に聞き流しておけばいいのに。   マーキ […]

ファットオーブの伝説 3

3 困ったクラスメイト ぼくは友だちのランディと、日曜日にハメット先生の家に行ってきたんだ。 遊びにきてもいいっていっていたから…お言葉に甘えて。 先生は、ぼくの家からあまりはなれていないアパートでくらしていた。   ア […]

ファットオーブの伝説 2

2 ルイス・ハメット ぼくの通っている学校は、マーキュロっていう町にある。 マーキュロっていうのは、ずっと昔の勇敢な兵士の名前なんだけど、まるで消毒薬みたいだろう。 だから、ほかの土地の子供たちは「あかちん村」ってからか […]