おしゃべりドラゴ

くすっと笑って、心もホッコリ。笑いと感動のストーリー

ファットオーブの伝説 1

1 迷子の気球 ぼくは見たんだ。 たしかにあの変なものを見たんだ。 ぼくもみんなにうち明けるまえにずいぶん悩んだよ。 ひょっとすると錯覚じゃないかと、自分でもいろいろ考えてみたんだ。 でもそうじゃない。作り話だと思われる […]

ファットオーブの伝説

あらすじ フィル少年は学校からの帰り道、巨大な白いボールが転がっていくのを目撃します。その正体は不明のままでした。 フィルは四月から赴任した新しい担任の先生ルイス・ハメットに興味を持ち、友人のランディと先生の家を訪れます […]

がんばって!花嫁

ある日の夜、テレビでアニメを見ていると、突然部屋の中がまっくらになった。停電だった。だれかがぼくのそばにいた。 「きみはだれだい?」 「わたし?わたしはシンデレラっていうの」 ほくは思わずのけぞりそうになった。 「シンデ […]

せんたくざむらい

ぼくの名前はまさはる。 この日は友だちのたけしの家で学芸会の時代劇の練習をやった。劇の背景画を描きながら、二人で殺陣の練習をするのだ。 ところが、たけしったら、よろけて絵の具でカーテンを汚してしまった。 ぼくらは青ざめた […]

わんダフル!ビューティー 09

9 犬たちの家路  その時、ぼくの前に、何かが立ちはだかった。外に待機していた犬たちだった。 犬たちの先頭に、アフガンハウンドとウィンキーがいた。 そうか、ウィンキーが外に出て、外にいた犬たちを誘導したんだ。 警備員は廊 […]

わんダフル!ビューティー 08

8 大ぼらふき 放課後の体育館の中に似た、広い倉庫のような部屋だった。 倉庫の床には、何十という鉄のケージが並んでいた。 ケージの中にはそれぞれ犬がいた。 わんダフルのインジケーターが激しく点滅した。 おりに近づくと、犬 […]

わんダフル!ビューティー 07

7 扉の向こう 次の日の午後も僕はカブトムシ型の研究所に出かけていった。 昨日と同じように、受付の女の人に話しかけ、係の方はいますか?とたずねた。 実は今日、ゲート場の大勢の犬たちとここにやってきていた。犬たちまで同伴す […]

わんダフル!ビューティー 06

6 円陣を組む犬たち 次の朝、ゲート場で犬たちと話したことをばあちゃんに話して聞かせた。 ばあちゃんはぼくがどこか具合が悪いんだろうと心配するばかりで、ちっとも話を聞いてくれなかった。 ばあちゃんは、ぼくの持ってるわんダ […]

わんダフル!ビューティー 05

5 アフガンハウンドの強がり ぼくはこっそりと、ばあちゃんの家を出て、バラック小屋まで行ってみた。 犬たちはまるで飼い主の帰りを待ちわびていたかのように、さかんに尻尾を振り、近寄ってきた。 ぼくはわんダフルを取り出して、 […]

わんダフル!ビューティー 04

4 コミュニケーションツール「わんダフル」 ぼくはやっと事情がのみこめてきたような気がしてきた。 だがまだ良くわからないことがある。 「あなたの話を聞いていると、まるで犬から直接話を聞いてきたような印象を受けるんだけど」 […]