サイレント・レジスタンス 3 手のひらの言葉 更新日:2025年5月17日 公開日:2025年5月14日 社会派フィクション 3 施設の中は夕食の真っ最中だった。 大きなテーブルを囲むお年寄りたち。懐かしい光景だけれど、僕はこの日常に飽き飽きして辞めてしまった人間だった。 空の食器を抱えたジャージ姿の女性スタッフとすれ違い、僕は軽く会釈する。 […] 続きを読む
サイレント・レジスタンス 2 夕暮れの選択肢 更新日:2025年5月17日 公開日:2025年5月7日 社会派フィクション 2 ハローワークを出ると、僕はビル街をぶらぶらと歩き始めた。 近くには、すぐに面接してくれる老人ホームがあるらしい。一時間後に担当者と会う予定だった。 空はどんよりと曇っている。この街に来て、もう三年になる。 パソコンが […] 続きを読む
サイレント・レジスタンス 1 音のない街角で 更新日:2025年5月17日 公開日:2025年4月30日 社会派フィクション 1 灰色のコンクリート壁が道の両側に伸び、無秩序な落書きがその表面を覆っていた。 壁に挟まれた細い道の先で、大きなトンネルが口を開けている。一台の大型トレーラーがエンジンを唸らせながら、ゆっくりとその暗がりに吸い込まれて […] 続きを読む
サイレント・レジスタンス 更新日:2025年5月17日 公開日:2025年4月30日 社会派フィクション あらすじ 耳の不自由な青年が描く、異星からの侵略に立ち向かう静かな戦い。 プログラマーになる夢を胸に、熊本から福岡へ移り住んだ聴覚障がいを持つ主人公。しかし現実は厳しく、ハローワークで紹介されたのは介護の仕事だった。本意 […] 続きを読む