故郷へのカウントダウン 25 ハンドサインの約束 更新日:2024年4月9日 公開日:2024年3月20日 児童小説 25 ハンドサインの約束 「それで、辞めた後はどうするんだ?」 ディーが計器類のチェックをしながら、レイに尋ねた。 レイはシートに深くもたれ、窓の外を見つめていた。 「母国に帰って、牛の世話をするんだ」と静かに答えた。 […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 24 キャビンのシートが足りない 公開日:2024年3月13日 児童小説 24 キャビンのシートが足りない パイロットのレイはもちろん、エンジニアのディーはレイの隣の座席に座ることになった。 操縦室はこの二人で定員締め切りだった。 X50の狭いキャビンには緒方と由里子の他、脇田にマリコ、ユキオ […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 23 お守り 公開日:2024年3月6日 児童小説 23 お守り アキュラ星の空は赤く染まっていた。 脱出フライトまであと3時間しかない。 X50の機体は緒方とディーが必死に整備していた。 レイは操縦席で日本の輸送船と連絡を取っている。 脇田とレオ、翔太は荷物を運んでいた […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 21 レイの馬飼い計画 更新日:2024年3月1日 公開日:2024年2月21日 児童小説 21 レイの馬飼い計画 久し振りに緒方が、村の住まいへ姿をみせた。 「ねえ、マリコ君。レイはどこにいるか知ってる?」 緒方は、宇宙船の修理に没頭していたせいで、ひげを剃ることも着替えることも忘れていた。汚れたジャンパーと […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 19 失くした自信 公開日:2024年2月7日 児童小説 19 失くした自信 夜が明ける前に、ディーの声で目が覚めた。 「オガタさん、オガタさん!ジャパンから返事が来たんです!」 ディーはコクピットからエンジニア室に駆け込んできた。緒方と脇田が毛布にくるまって寝ていたベッドを揺 […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 17 星の息吹 公開日:2024年1月24日 児童小説 17 星の息吹 アキュラの朝はいつも爽やかだ。 今朝も美しい太陽の光で目を覚ました。 子供たちは船の外で元気に遊んでいた。 レオはパソコンを村に持ち込み、景色を眺め、アキュラの未知の地を探索する計画を立てていた。 彼は手 […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 7 黒い海に沈みゆく船 公開日:2023年11月15日 児童小説 7 黒い海に沈みゆく船 海の色が、どことなくおかしかった。 空はすっかり晴れ上がっているというのに、まるで分厚い雲が影を落としたような真っ黒い海だった。 森の木々も、雑草も、目につくものすべてが暗く息づいていた。 結局、 […] 続きを読む
故郷へのカウントダウン 5 退屈な宇宙の旅 更新日:2023年11月2日 公開日:2023年11月1日 児童小説 5 退屈な宇宙の旅 結局、宇宙旅客船ノーヴァは予定より三十分程遅れて、地球を後にしたのだった。 脇田はマリコのはしゃぎ声で眠りを妨げられ、しばらくぼんやりとしていた。 マリコの席にはユキオというろうの少年が、遊び相手 […] 続きを読む