おしゃべりドラゴ

くすっと笑って、心もホッコリ。笑いと感動のストーリー

故郷へのカウントダウン 4  絵描きと音楽家

4 絵描きと音楽家 客室。 船が飛び立つ直前、パーサーに呼び出された猫背の男が席を外した。 マリコはその男の名前がジョージ・デラクだと知った。 「ジョージ・デラク…」と彼女はつぶやいた。 「どうしてパーサーはあの人と親し […]

故郷へのカウントダウン 2 マリコと猫背の男

2 マリコと猫背の男 出航間際になって、さらに二人の男性が入ってきた。 背の高い男性は奥の方へ、猫背の男は、マリコの向かいに座った。 マリコは抱いていた膝を降ろして、今度は軽く腕を組んだ。 「いやぁ、暑い、暑い」 猫背は […]

故郷へのカウントダウン 1 月夜に浮かぶクジラ

  1 月夜に浮かぶクジラ 月が明るく光る夜、東京湾には、クジラにそっくりな巨大な船が停泊していた。 その船は、海上の微かな潮風に横たわるように、静かに宙に浮かんでいた。 船の中には、青い座席がずらりと並んでいた。 出発 […]

故郷へのカウントダウン

あらすじ 地球から遥か彼方の惑星マリナスを目指す宇宙旅客船ノーヴァ。旅行客は宇宙空間の気ままな旅を満喫していた。ノーヴァは小惑星帯を航行中に氷の塊に衝突する。宇宙船は大きな損傷を受けて、マリナスの衛星アキュラに不時着して […]

豆しばタムタムとふたりの兵隊

「ママ、ママ。わたしのお人形、知らない?」 この春、小学生になったばかりのアスミは、夕ごはんのしたくをしているママにたずねました。 たずねたのは、今日はこれで三回目です。 「さっきから、お人形、お人形っていったいどんな人 […]

ファットオーブの伝説 15

15 ファットオーブ最後の謎 ひとつだけ、ぎもんがある。 それはハメット先生がどうしてファットマンに変身できたか、ということだ。   ランディが言っていたことだけど、勇者というのは、強いだけではだめなのだ。 正しいだけで […]

ファットオーブの伝説 14

14 ファットマンの復活 デパートは、テレビの画面で見た警察官でいっぱいだった。 ハメット先生の姿は見つからなかった。 やがて、何人かの警察官が、男の人をとりおさえていた。 盗ぞくがつかまったのかもしれない。 ぼくとラン […]

ファットオーブの伝説 13

13 アイダ先生の危機 日曜日にランディは、ぼくの家に遊びにきていた。 なんだか、ふたりでいっしょに生活しているみたいだけど、ほんとうにあいつとぼくは仲がいいんだ。 ぼくはあるミュージシャンのギタープレイを、スピーカーで […]

ファットオーブの伝説 12

12 デコボコなふたり 病院へ帰ると、病室にはアイダ先生がまっていた。 ぼくらのすがたを見つけると、アイダ・クレストは顔が赤くなった。 やっぱり、ハメット先生が好きなんだ。 ハメット先生はどうすればいいのか、こまっていた […]